
HOME>みそへの想い>究極をめざすみそ

初めての仕込みに取り組んでから、早10年目を迎える「究極をめざすみそ」。「昔ながら」にこだわりつつも、進化し続けています。 大豆畑の「中耕」という作業のために専用機を、そして木桶から味噌を掘り出す作業には機械を採用しました。また国産の自然海塩を見つけ出し、一昨年から採用。特別栽培(除草剤一回使用)の大豆と米を原料に、木桶で天然熟成させる基本は変えませんが、よりよくするための変化はいといません。当店の社是「不易流行」のごとくに。
原材料のすべてを生産の段階から見極めて厳選し、手問を惜しまぬ昔ながらの製法で、じっくり時間をかけて発酵・熟成させることにより、「究極をめざすみそ」は生まれます。 たとえば大豆。赤みを押さえ明るい色に仕上げるために煮ることが多い昨今の製法ではなく、あえて蒸して、うま味を優先させました。また蔵付酵母による独白の味わいを生かすため、取り扱いの容易な樹脂素材の容器ではなく、明治時代から使われている杉の桶に仕込み、天然熟成させました。味わうほどに、味噌本来のうま味、香り、コクをご実感いただけることと思います。
有機米の栽培にはアイガモ農法が最適なのですが飼育や管理がとても大変で、ついにこの農法を断念することとなりました。
アイガモ農法は断念しても、無農薬無化学肥料栽培は継続しています。米ぬかや大豆屑を撒いたり、水深を通常の倍以上にしたりなどして
野草の発生や繁殖を抑え、でてきた野草は除草機で駆除するなど、農家の方々の大変なご苦労のもと、毎年良いお米を作っていただいています。
味噌は自然の中で生きる微生物の力を借りて造られます。その名は麹菌と酵母菌。蒸し上げた米を「麹」に変え、大豆のたくみ発酵を促して味噌の風味を育む、いわば白然の匠です。
すや亀の「麹室」では今日も白然の匠が大活躍し、良質な米麹が造り出されています。室温36〜38度、湿度90〜95%で二昼夜。熟練職人の勘とコツをインプットした最新鋭のマシンが温度調節と手入れを行い、最後に職人が白らの手で仕込みの頃合いを確認します。
麹薗や酵母菌が白然の匠なら、職人は味噌蔵の匠。白然の力を信じ、味の決め手となる麹の出来を見守るのです。麹室の入口には昔ながらの注連縄(しめなわ)。すや亀の味噌造りにはいつも、白然への崇敬と感謝の心が込められています。
無農薬栽培の一時的挫折
除草剤一回のみ使用の特別栽培大豆
8年にわたり除草剤を使用せず、中耕を行うことにより除草を行ってきましたが、近年アマランサスに似た帰化植物がはびこり対応に苦慮しております。畝と畝の間の雑草は機械で中耕できますが、株と株の間の雑草は手で抜くしかありません。十数町歩の畑を人手でこなす事は不可能まノ近く残念ながら今回は農薬を一回散布しました。浜農場さんではこのまま無農薬を断念することなく、現在農業試験所等で研究を継続中。2〜3年のうちには再度、無農薬での栽培を行ないますのでご期待ください。
●中耕の工夫
当初、中耕は小型耕運機で畝を一条一条拡げていたために、畑全体を作業し終えるには、三週間近い日数と多くの人手を要しました。しかし今は、トラクターに工夫を施し、3〜4条を一度に中耕できるようになり、ぐんと効率が上がりました。農家の方々の創意工夫と現代の技術が、昔ながらのよき伝統の継承を支えています。
味を重んじる醸しの技は、昔から水の良い場所に根ざしてきました。
すや亀があえて長野市の中心市街地に醸造蔵を構えているのも、ここに良い水が出るからです。
周辺に、かって何軒もの味噌屋、醤油屋、造り酒屋があったことからも、この地の水のよさがわかるというもの。
蔵の一隅には昔ながらの石組みの井戸があり、裾花水系の澄んだ地下水が百年以上にわたって枯れることなく湧き出ています。
材料にも製法にもこだわり抜く、すや亀の味噌造りに欠かせないもうひとつのこだわり。
それが、この井戸から湧き出る天然水なのです。
「自然塩」「天然塩」と呼ばれるものの多くは岩塩を詰め直したものですが、「究極をめざすみそ」造りに使っているのは、海水そのものを干した正真正銘の天然塩。入浜式天日塩の産地として四千年の歴史を持つ中国江蘇省、連雲港産の塩です。高品質な天然塩の産地は国内にも数カ所ありますが、残念ながら生産量が少なく、味噌の原料には高価すぎることから、お隣の中国に理想的な産地を見出しました。
1年もの歳月をかけ、白然の力だけで乾燥させた天日塩は、海のすぐれたミネラルバランスをそのまま含有しています。このバランスが塩本来のまろやかさやコクを生み出し、「究極をめざすみそ」の自然なうま味を支えています。
●伊豆大島の「海の精」を用いて・・・
平成17年度の仕込みからは、以前より探していた国産の自然海塩がようやくみつかり、塩も産地・製法をこの目で見届けるられるようになりました。これからの仕込みには伊豆大島の「海の精」を使います。もちろん国産塩は以前からありましたが、あまりに高価で味噌の仕込みにはためらわれたのです。「海の精」は、従来の中国「入浜天日塩」よりは高価ですが、企業努力で、味噌の価格は据え置きとします。
連日厳しい冷え込みが続く2月、味噌蔵は一年で一番活気ある寒仕込みの最盛期を迎えます。雑菌の繁殖の少ない「寒」と呼ばれるこの時期に仕込む味噌は、繊細で調和のとれた味噌本来の味わいを備えます。
「おいしい味噌造りの基本は、よい原料と手問を惜しまぬ仕込みにある」というのが、すや亀創業以来の理念。原料の一つ一つを産地まで足を運んで厳選し、清例な井戸水を用い、熟練職人の「技と勘」を生かして寒仕込みは行われます。
「究極をめざすみそ」が持つ昔ながらの「うま味」は、原料への徹底したこだわりと、伝統に培われた寒仕込みの技、そして信州の厳しい白然の賜物です。
8月上旬、「天地返し」が行われました。大桶の中の熟成度合いを見極めて、別の桶に移し替える「天地返し」は、味噌全体に酸素をゆきわたらせ、均質な発酵をうながす作業です。
酵母菌などの添加によって発酵促進する昨今の味噌造りでは天地返しは必要ありません。しかし「究極をめざすみそ」は昔ながらの天然仕込み。ギュッとしまって手応えのある若い味噌を、いままで手作業で行っていたものを省力化のため味噌堀機を導入し、他の桶に移していきます。
桶に移された味噌は、温度管理の行き届いた蔵で静かに熟成の眠りにつき、まろやかな味と香りを備え、やがてふっくらと仕上がる時を待つのです。
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